私は九州の福岡で生まれ、福岡市内から有名な石炭のボタ山(今はありませんが)を幾つも見ながら更に山奥へ進んだ、そんな田舎で幼少期を過ごしました。
田舎での生活は、ただひたすら自然の中で遊びほうけていましたが、特に夏の日は川で水に浸かっている事がほとんどで、浅い川底の砂利を掴んで泳ぎはじめ、石を投げて潜って取ったり・・・・でも私の一番の特技は“どじょう”を追い込んで捕まえる事でした。
幼稚園からは、福岡の天神に住み夏休みはずっと田舎で暮らしていました。牛やヤギ。アヒルに鶏たちと戯れ、それ以外は一日中川で遊びます。ですから、私にとって泳ぐことは、楽しい遊びで「田舎を思い出す」素敵なツールなのです。
小学校・中学では、その当時学校にプールは無く友達との遊びは近くのスケート場や夏でも涼しいデパートの地下食品売場めぐりなどに変わりましたが、その当時家族の娯楽として海水浴が流行っていてお弁当を持って一家総出で近郊の海に出かけます。
海は人で一杯! あふれるばかりでしたが海は大好きでした。
川で鍛えたおかげで海なんてお茶の子さいさい。
スイスイと泳いで・・・・というか とにかく浮いていました。
そんな風にずっと水に親しみ自己流ながら、泳ぐ事を楽しんで来た私が晩年、東京に越して来て
まわりに友人も無く、コロナで外出もままならず途方にくれ、家にじっとしているより何かしたいと思った時、
一番に思い到ったのが泳ぐ事。しかも一から泳ぎを習いたいという事でした。
ある日公報で、水中ウォークを見つけ、まずは水に親しむ事からと、すぐに応募。
アッと言う間に沢山の仲間と楽しく一年を続けて来られました。
更に今年の9月からは、水泳教室にも参加出来、クロールの息継ぎや、今までは自分では一番得意な泳ぎは平泳ぎだと思っていたのに、実は私の泳ぎは“平泳ぎにあらず”と分かり、今では平泳ぎに悪戦苦闘しながら挑戦しています。
優しい仲間たちと、息継ぎは苦しいながらも切磋琢磨しながら泳げる日々が楽しくて仕方ありません。
先生方もどんなに無様に泳いでも決して怒らず良い所を目いっぱい褒めて下さり
また次も頑張ろうと「スッキリ」「ワクワク」の連続です。
東京での生活も一年半が過ぎ不器用ながら、人生の70年も泳いで来た私にはこれから先の人生も
良か良か・・・と流れに身をまかせて
回りのワンポイントアドバイスを思い出して
スイスイと笑顔で泳ぎで行きたいものです。
・・・・・あぁ!!
足がつる
・・・水が鼻に入った!・・・・ アタフタ・・・アタフタ・・・・
おわり
吉田陽子
来月は水曜夜間教室の若林指導員です。
お楽しみください!!