ブログ

Blog

基本に立ち返る大切さ

2021-02-15

皆さんこんにちは。
普及委員会の堀川です。2回目の登場です。
今回は、泳ぎの基本について、お話していきたいと思います。

さて皆さんは、『練習をすればするほど結果が出るはず!』こう思ったことはりませんか?
果たして結果はどうだったでしょう?
おそらく、結果は芳しくない方が多いのではないでしょうか?

理由を考えてみると、ある考え方に行きつきます。
『練習量』を重視する考え方です。
いわゆる、精神論・根性論です。

例えば、朝早くから職場に来て、遅くまで残業する人がいちばん偉いというような「総時間」が基準になってしまっている点です。トップクラスの選手になりたい、オリンピックに出場したい、そのためには早いうちから練習を始めなきゃならないという観念です。

もちろん練習量も大切ですが、それだけではスランプに陥る可能性もありますよね。

競技水泳として一生懸命取り組んでいる人も、レクリエーショナル水泳として楽しんでいる人も、そもそもの泳ぎの基本って何だろう?って、今一度立ち止まり、考え直してみませんか?

基本は、建物で言いったら杭などの基礎、木でいったら根っこ、とっても地味で目立たないけど、根幹を支える
とっても重要な部分であります。
泳ぎの基本は、練習をしていくにあたり、欠かすことの出来ない最も大切なプロセスであるといえます。

今回のブログは、その泳ぎの基本の一つであるキックについてお話をしていきたいと思います。

さて、キックのお話の前に、そもそも皆さんの脚の構造って、どうなっているんだろう?って考えたことありませんか?大きく分けると、大腿部(太もも)、下腿部(ふくらはぎ)、足の3つに分かれています。
【補足】※1 足⇒ 足首から先の部分 ※2 脚⇒ 下半身全体(大腿部+下腿部+足)のこと
構造については下記のイラストをご参照ください。

次に、皆さんは脚の筋肉を意識して歩いたことはあるでしょうか?もし意識して歩いたことがなかったら、ぜひ意識して歩いてみてください。人間の体は、高機能に連携して動いているのが分かります。まさか歩く際に、膝関節から下の部分だけで歩いている人はいませんよね?最初の踏み出しは、腸腰筋(腰の筋肉)を使って脚を持ち上げ、一歩を踏み出します。

水泳にも同じことが言えます。
水泳のキックの場合、まず大腿四頭筋(太もも前側)から脚のつけ根(大腿筋膜張筋)にかけてを、最初に動かすことから始めます。

そして、水底に向かって打ち下ろす動作(ダウンキック)を意識しましょう!
その際には、股関節、膝関節、足首を緩めます。
そして、大腿四頭筋(ふともも)に力をこめ、脚全体がまっすぐに伸びきるまで水底に向かって打ち下ろします。

【補足】
「膝をまっすぐに!」「膝をまっすぐ伸ばして!」なんてアドバイスがあったら、これは指導者のアドバイス
 不足です。

 キックは、ダウンキック(水底向かって打つキック)と、アップキック(水面に向かって打つキック)を行って、
 はじめて1キックとして成立します。
 ダウンキックは、股関節、膝関節、足首を緩めて行います。
 アップキックは、股関節、膝関節、足首を伸ばして行います。

次は、アップキックです。私が地域水泳を長期に渡り指導してきて、ほとんどの方が苦手としているのだと、率直に感じます。このアップキックですが、皆さんはこのアップキックを意識して行っているでしょうか?

まず考えていただきたいのが、泳ぐにあたって、水を相手にしておりますよね。(当たり前か・・・・・・)
水の密度は、空気1に対して820倍もの密度があります。ですので、脚全体が伸び切るまで蹴り下げる(ダウンキック)と、反力によって脚は水面に向かって押し返される力が発生します。この押し返される力を利用し、アップキックを行うのです。この際には、大殿筋(おしりの筋肉)を使い、水面に向かって蹴り切ります。この時、膝関節、足首は軽く伸ばしておきますが、力は入っていません。

キックの基本についていかがでしたでしょうか?
今後も、新型コロナウイルスの影響により、プールでの練習に制限がかかることが予想されます。ですが、こんな時だからこそ、今一度泳ぎの基本に立ち返り、頭の中でご自分の泳ぎを整理してみてはいかがでしょうか?

来月からは2020年度の各委員会の副委員長と会計担当が登場致します。
来月は広報委員会の齋藤副委員長です。お楽しみに!!

topへ