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水泳と包丁研ぎの「基本の基礎」

2024-02-20

 水曜日午前の教室に在籍の上原です。土方先生・小島先生に指導を受けています。
私は高齢(40代後半)で水泳を始めたのですが、定年を機に本格的に教室に通うようになりました。最初の頃は25mクロールも半分で沈没するありさまでした。先生の指導でなんとか、もがきながら25m泳げるようになりました。背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライは、沈没泳法で何とかこなしておりました。目標は四泳法を楽(らく)に楽(たの)しく泳ぐことです。しかし74歳の現在も、楽しむこととは程遠いものです。現実は修行僧のような苦行水泳です。
 2020年1月コロナ禍になり教室も休止になりました。コロナ以前から脚・手・体幹に痺れ・痛みがひどい状態でした。整形外科やかかりつけ医に相談してもわかりませんでした。飲んでいる薬の副作用では無いかと疑い、掛かりつけ医に相談し薬を止めました。症状は改善したのですが、一度壊された「全身の筋肉」「神経」は簡単に元に戻りません。治療法は「蛋白」を摂ることと「運動」とのことでした。水泳をしていても、手の痺れと脚の痛みがあるとうまく泳げません。        
 ある時テレビでトップスイマーが、筋力の衰えた今の方が現役のころよりスピードが出るといっていました。その人が筋力に頼らない水泳教室の指導をTVで解説していました。また高齢で水泳を始めた人が、「基本の基礎」を習得しないまま泳ぐのは、ハイハイしている子どもがいきなり自転車の練習をするようなものだと言っていました。
 これがヒントとなり、教室で指導していただいた「基本の基礎」を振り返り返ると、先生方が基礎練習を熱心に指導していたことを思い出しました。指導の中で基礎の「蹴伸び(ふし浮き)でストリームライン」「イルカ飛び」を、私は習得してないことに気づきました。トップスイマーは幼いころ、いやになるほど基礎練習させられたそうです。教室では先生が、基礎の練習が上達の近道と思われ、熱心に指導されてもその意味を理解することなく、適当にしていました。基礎の大事さに気づいた今は一点集中、基礎練習に励んでいます。おかげさまでクロールと背泳ぎは目標に近づきました。次は「イルカ飛び」をマスターし、平泳ぎとバタフライが楽楽(らくにたのしく)になるように「基本の基礎」を頑張っています。高齢での「体重移動」「うねり」等の「感覚」や「リズム」は難しく感じます。足の痛み、痺れと闘いながら練習をしています。

 包丁研ぎに目覚めたのは、700年の伝統を誇る刀鍛冶による「金剛兵衛源盛高」包丁を3年待ちで手に入れ、切れ味が感動的だったのが始まりです。私が研ぐと2~3日で切れ味がおち、ひどいときは研いでも切れないことがあり、研ぎ屋に出すようになったのです。研ぎに出しても、仕上がりに満足できないことがありました。これだったら自分で研ぎを習得しようと、一念発起して研ぎに挑戦しました。研ぐと数日は切れ味がいいのですが、あとはダメです。色々試したのですが、どうしてもうまくいきませんでした。
 このころ水泳の「基本の基礎」のことが頭に浮かびました。研ぎの基本の基礎は何だろうかと考えました。研ぎの基本の、包丁の傾き(15度)・角度(45~60度)・回数・包丁の3点固定等どれも実践していました。しかし上手く研げませんでした。ある動画で「面直し砥石」で砥石を研いでいる画像ありました。それを見て、研ぎの「基本の基礎」は砥石を「面直し砥石」で水平にすることではないかと考えました。砥石を一生懸命研ぎ、水平になったところで包丁を研いだら、切れ味が復活したのです。次回の研ぎのために、かならず砥石を研ぐようにしたら、数か月は切れ味を保てるようになりました。
 水泳で「基本の基礎」を学んだお陰で、生活のいろいろな場面に役立っています。今や水泳教室は私にとっては無くてはならないものです。教室の皆さんとのコミュニケーション、先生方の指導に感謝している日々です。

写真は左から、「新品包丁」、「研いで細くなった包丁」、「面直し砥石」、「セラミック中砥石」、「セラミック仕上げ砥石」の順です。

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