小平市スポーツ協会主催の「ジュニア育成講習会」が、7月13日(土)14時〜16時にかけて市民総合体育館第2・3会議室で開催されました。若林理事、岡部委員が参加しましたので報告します。
講習会内容は「障害に対する怪我の治療と予防」
副題として 〜膝痛·足痛の予防、テーピングの仕方〜
本講習会は「ジュニア育成講習会」として実施されました。
講師は淺場淳平(あさば じゅんぺい)先生です。
淺場先生は、2013年東京都小平市に「あさば整骨院」を開業されました。
主な活動は、プロ・アマスポーツ選手などの治療・トレーニングスポーツイベントの開催、バスケットボール教室などの自己紹介がありました。
【主な経歴】
2013-15シーズン
プロバスケットリーグ埼玉ブロンコスメディカルスタッフ
2015‐17シーズン
日本女子プロゴルフ協会(LPGA)メディカルスタッフとして世界大会や海外強化合宿などに帯同されています。
講習内容は、膝痛の治療と予防の項で
▼ジュニア世代に多い膝痛として
①オスグッド病 ②ジャンパー膝 ③タナ障害(膝内側)
①オスグッド病は大腿四頭筋の使い過ぎが原因で、前重心が多い。膝を前に出さない、シューズの紐を一番上まで通すことで膝が前に出にくくなる。
②ジャンパー膝は、大腿四頭筋の使い過ぎや膝蓋下脂肪体が硬くなっているケース。※膝蓋下脂肪体(しつがいかししぼうたい)とは、膝のお皿の真下にあり、膝の曲げ伸ばしの際に形を変えて動く脂肪体。
膝の曲げ伸ばしの動きを良くするためには温熱をかけると効果的。
③タナ障害·膝内側痛は、内股状態になるのが原因。捻じれの少ないシューズが良い。
★いずれの症状も、ストレッチ、テーピング、シューズの選定が大切。
▼ジュニア世代に多い足痛として
①足関節捻挫 ②踵・アキレス腱炎 ③足底筋膜炎(そくていけんまくえん)
①足関節捻挫は、腓腹筋が硬くなり前脛骨筋の機能低下が原因で尖足位(せんそくい 足がつま先立ちで踵が浮いた状態)になり捻りやすくなる。「足首の捻挫後は、とにかく足をそらせておくことが大切。捻挫したら早急にこの形をとりましょう」と説明がありました。
②踵・アキレス腱炎は、腓腹筋(ひふくきん ふくらはぎ)の使い過ぎ、踵のブレが原因で、腓腹筋を柔らかくする。シューズの見直しがポイント。
③足底筋膜炎は、主に足底アーチの扁平化、体重増加が考えられる。
ふくらはぎから足裏を柔らかくする。足裏ころころ、筋トレが効果的。
▼成人以降にも多い膝障害
①膝の水 ②膝を伸ばすと痛む ③膝を曲げると痛む
①膝の水は、膝関節内で起きた炎症によって滑膜下層にある毛細血管から血漿成分や水分が関節の中に出てきて溜まる。毛細血管から出てきたもの。圧迫、拳上、医療機器使用が良い。
②膝を伸ばすと痛む場合は、ハムストリングス、膝裏周辺の堅さによる伸展制限が原因のことが多い。ハムストリングス、膝裏を柔らかくすると良い。
③膝を曲げると痛む場合は、膝蓋下脂肪体、大腿四頭筋の硬さが原因の事が多い。予防として、サポーター・スリーブ・温熱・膝を伸ばしてお皿の下をほぐす。
最後に熱中症対策の説明がありました。
①水分補給について
運動パフォーマンス(運動能力、集中力等)は、2%脱水すると低下し始める!生命に関わるのは、体重に対して10%程度脱水した状態
②水分補給についてその2
体重×0.98=脱水状態のボーダーライン。この数字を下回ると脱水状態になり、運動能力がダウン。運動前後にも体重を測り、この数字をもとに水分補給を調整していこう!
「運動が1時間以上続く場合、スポーツドリンクを2~3倍で薄めたものを摂ると、疲労や熱中症の予防に役立ちます。」水泳でも凄く汗をかきます。是非、参考にしてみて下さい。
熱中症予測について
環境省 熱中症予防情報サイトの紹介がありました。暑さ指数(WBGT)を参考に給水頻度を決めましょう!
https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php
最後になりますが、今回の研修はとても良い研修で大いに役に立ちました。
テーピングを実際にしながら、症状・対応と熱心に聴かれる参加者もいらっしゃいました。
今回の報告では、淺場先生の研修資料の一部を引用させていただきました。
文責 若林
講習会の冊子とプロジェクターを見ながら講習
淺場淳平先生による講習会の様子
膝痛の対処法を聞く若林理事
先生から、膝裏が硬いとのご指摘がありました。